目的・課題別ケーススタディー01
CASE

CASE.01

若手社員のエンゲージメント向上​
~ 情報通信(IT)企業での導入事例​ ~

会社イメージ※写真はイメージです
事例企業の基本情報
業種:
情報通信
規模:
600名
対象者:
マネージャー・OJTリーダー・若手社員

過去30年にわたり、特定の分野で60%のシェアを持つシステム開発・情報サービス企業様。エンジニア派遣、受託開発、自社開発パッケージソフト販売といった複合型のビジネスモデルを展開中。

Background

背景

伴走サポート前にご担当者様(人材開発部長&課長)から聞いていたこと

  1. 「うちは何を売る会社なのか?(売るものがない)」というセリフが社員から出てくる
  2. 30年前に開発したパッケージソフト(特定分野でシェア6割)に依存しており、新たな商品・サービスが出てこない
  3. 社長は「創造、チャレンジ奨励」と言っているが、現場が新しいアイデアを提案すると「そんなものが売れるか!」と一蹴された過去の苦い記憶が社員にはあって、チャレンジをためらっている
  4. エンジニア派遣、受託開発、自社開発パッケージソフト販売、複合型のビジネスモデル。この先の成長へ向けたビジネスモデル変革が進んでいない
  5. 若手~中堅社員の離職問題は依然からあったが、コロナ禍以降切実感が増した(離職率上昇)
  6. とりわけ優秀な人から辞めていく現象が目立ち、結果として、PJ品質が下がり⇒トラブル増加⇒収益圧迫・・・という負のスパイラルを招いている
  7. 離職問題の背景に「体育会系な体質(コレやれ/数字進捗はどうだ)」があるのではないか
  8. 上司・先輩から若手・中堅への関わりが薄く、創造的な仕事に携わる機会(≒成長機会)が乏しい

ここ数年の間に講じた施策(主にハード系の打ち手)

  1. 会社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を再定義して発表した
  2. 人事制度を改定した(年功序列ではなく、若手にも抜擢のチャンスを与えた)
  3. 教育体系を再構築した。従来のOJT指導員制度にプラスしてメンター制度を導入した
  4. 初任給UP、家賃補助、残業削減、在宅勤務&出社のハイブリッド制等、労働条件を改善した
  5. 本社を都心の一等地に移転すると同時に、フリーアドレス制を導入する等、オフィス環境を整備した

それでもなお解消されない課題

  1. 若手社員の大半は「この会社は居心地が良い」と言う。一方で「長く務めたいとは思わない」と言う人が依然として一定数いる
  2. 「この仕事は好きだが、この組織は好きになれない」という声が依然としてある。その理由として「成長実感が乏しい。今の管理職を見て将来に希望が持てない」という声が多い。
  3. 課長は相変わらず部長から直近の数字の進捗を詰められている。課長は若手社員に対して「腫物に触る」ように気を使っている。若手に対して遠慮しており言いたいことを言えない(若手は上司に忖度して発言している)。
  4. 採用時の応募数は増え、ほぼ計画通りの人数を採用できるようになった。しかし、離職問題は改善されていない(高止まり)。
  5. 現状のビジネスモデルの改善・改良に関するアイデアや、新たなビジネスモデル創造につながる。アイデアが上がってこない状態は変わらず。
悩む人たち
Point

課題解決の着眼点
(マネジメントパートナーの切り口)

1.若手社員個々人の能力向上

  • 成長実感は与えられるものではなく、自らリフレクションする中で感じ取るもの
  • 与えられる仕事に自ら意味を見出したり、自ら上司・先輩との関係性を築く(ジョブクラフティング)

2.若手社員と管理職(課長)との関係性

  • 若手社員の価値観と管理職のマネジメントとのミスマッチを軽減する
  • 「遠慮と忖度」の関係⇒「期待とポジティブ・フィードバック」の関係

3.エンゲージメント向上に取り組む意味合い

  • ただ単に「離職低減の手段」と位置付けるのではなく、エンゲージメント向上は「イノベーション推進(ビジネスモデル改善・改良・変革)」「生産性向上」につながる重要なものであると、全ての関係者が認識を揃えて取り組む
若手社員のエンゲージメント向上への7STEP
Result

効果&波及効果と今後の展望

  1. 効果・波及効果は以下の通り
    • 上司先輩が若手に対して熱く濃い関わり・・・
      例:期待シートの記述量。事前動画再生率(1人で複数回閲覧)
    • 成果発表会の内容(記述+口頭)から、90%の若手社員が自ら成長実感を持てている
    • 「仕事の関わり図(Before⇒After)」を見ると、全若手社員の視野が拡がった
    • 3Cを超えて社会を見据えてビジネスを捉えて図示化する人が40%出現(昨年までは10%)
    • 「職場で上司・先輩から期待と労いの声を掛けてもらってありがたい」と言う若手が70%
  2. プログラム初年度としては、直接のプログラム対象者=若手社員に良い変化が起きた。また、若手と課長との関係にも良い変化の兆しが出てきた。しかし、まだ組織全体の世論として定着したわけではない。
  3. 「ビジネスモデルの改善・改良・創造につながるアイデアを若手社員に期待する」という社長のリクエストは、一見レベルが高過ぎるようにも映るが、そういう次元で仕事ができたら、若手社員自身にとっても仕事が面白く感じられるだろう。
  4. 階層別・テーマ別に多種類の研修を実施している。
    各種研修が「エンゲージメント向上 ⇒ イノベーション創造・離職率低減・生産性向上」につながってくるように、教育体系の再構築が今後は必要になってくる
解決された人のイメージ
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